テクニカル分析

テクニカル分析の基礎⑦ チャートパターン(後編)

更新日:

先輩
前回のチャートパターンの話に引き続き、今回はチャートパターンのエントリーに対する考え方について触れていきたいと思う。
前回はチャートパターンの種類と、それぞれがどういった心理で出来上がったものなのか、について話してきた。
今回は「じゃあ具体的にどこでエントリーすんの?」という部分を掘り下げて伝えていくぞ!

たかし
今回はより実践的な話ですね!

ダブルトップ・ダブルボトムのエントリー

先輩
ダブルトップはネックラインを割ったら売りでエントリーしましょう
なーんて事を平気で書いてる教材がたくさんあるが、こんなことを繰り返していればおそらく負けるだろう。

たかし
ネックライン割れでエントリーっていうのは定番の手法ではないのでしょうか?

先輩
ダウ理論をしっかりと復習することですんなり理解できるぞ。
ダウ理論では、「上昇トレンド中では買いだけを狙う・下降トレンド中では売りだけを狙う」
これが鉄則であることを説明してきたな。

たかし
ばっちり復習済みです!

先輩
ではこのダブルトップのネックライン割れはどうだろうか?
先輩
ネックラインが割れた段階ではまだ上昇トレンドだな?
つまり、ネックライン割れでの売りエントリーは、トレンドに逆行したエントリーとなるわけだ。

たかし
そうか、この場合だと押し安値をまだ割っていませんから、売りのエントリーはダウ理論的にはすべきではない、と。
先輩
結果、このような動きになって、大きな損失を抱えたりするわけだな。
こういう動きはダマしと言われている。
ダマしと言うと、いかにも大口が個人投資家をわざとはめこんで損させるようなイメージだが、この流れはいたって自然な値動きである事を理解しなければならない。

たかし
トレンドが続いているのだから、当然と言えるわけですね。

先輩
この動きは押し目をつくりながら上がっていくという、単なる上昇トレンドのよくある動きだ。
ダブルトップに見えたチャートは、ただのレンジみたいなもみ合いにすぎないチャートだった、という事もよくある。

たかし
それこの前の僕じゃないですか。

先輩
そうだったな。
だから、形だけ見て飛びついてエントリーしたりとか、よく考えもせず教材の言うままにネックライン割れのエントリーをすれば、こういう値動きに簡単にやられてしまうんだ。

たかし
ほんとにダウ理論はすべてのベースですね…
先輩
このような形はどうだろうか?

たかし
ダブルトップの1つ目の山の後の急な押しで、上昇トレンドが終了してしまってますよね?

先輩
このような場合、オレは2つ目の山で迷わず売りエントリーを入れるぞ。
かなり上下に激しいようなチャートだが、多少のノイズを覚悟してでもエントリーする価値がある。
なぜかというと、損切りは山の少し上に置けばいいだけだからな。

たかし
それなら少しの損切り幅に対して多くの利益が望めますね。
先輩
超強い節目となるレジスタンスラインでダブルトップができた時
エントリーの種類とタイミングでも話したが、こういう時は逆張りを仕掛けてもいいだろうな。

たかし
逆行されれば損切りはすぐにしなきゃいけませんね!

先輩
もちろん、上に抜かれた時のリスクを背負うから、ムリして狙う必要はまったくない。
大事なのは、ダブルトップやダブルボトムが出現した時、そのラインというのは全体のどの位置で発生しているのか?しっかり見ることだ。

たかし
しっかりチャートを見ておかなきゃ!

先輩
月足、週足、日足、分足、すべての時間軸で1度は確認しておいた方がいいだろう。
「日足でダブルトップが発生した。週足で見ても意味のあるレジスタンスラインだから、やはり下がりやすいだろう」
「日足でダブルトップが発生したが、週足はきれいな上昇トレンドなので、このダブルトップはリバーサルパターンじゃないかもしれないな」
このように複数の時間軸からチャートパターンを分析するという姿勢が非常に重要になってくるんだ。
ダブルボトムは逆にして考えてみてくれ。
トリプルボトム、トリプルトップも同様だ。

たかし
トレンドの認識と、ラインの強さをしっかり確認、と

ヘッドアンドショルダーのエントリー

たかし
ヘッドアンドショルダーもネックライン割れでエントリーを仕掛けましょう!とよく言われていますが、どうなんでしょうか?
先輩
このイラストで考えると、ネックライン割れのエントリーは、押し安値が割れた瞬間のエントリーになるな。
エントリーの講義で話したが、これはブレイクアウトのエントリーになる。

たかし
ブレイクアウトのエントリーは非常に難しいんでしたね。

先輩
オレはあくまでも王道スタイルの押し目買い、戻り売りの順張りをメインにしているから、このパターンで言えばネックラインを割ったあとの戻りを狙って売りエントリーを仕掛けていく。
状況にもよるが、大体はネックラインを再び少し超えてきたあたりをイメージして狙っていくかな。

たかし
ネックラインが水平じゃない時はどう考えればいいんでしょうか?

先輩
ヘッドアンドショルダーは角度によって信頼度が変わる、とよく言われているな。
右肩下がりであれば信頼度が増し、右肩上がりであれば信頼度が減ると言われている。

たかし
頭の後の押しが深いか浅いか、ですね。

先輩
この理由もダウ理論をベースに考えればすぐになぜなのか答えが見えてくる。
先輩
右肩下がりのヘッドアンドショルダーだ。
見ての通り、頭を形成したあとの深い押しで上昇トレンドが終了している。
教科書ではネックライン割れの円で囲った部分でエントリー、とされているだろうが、そんなとこまで待つのではもったいない。
右肩が出来上がったら売りエントリーで十分。
こういうのはけっこう熱い展開だぞ。

たかし
すでにトレンドが転換しているから、しっかりと順張りのエントリーになるわけですね。

先輩
ポイントは、右肩が出来上がる前からすでに、ヘッドアンドショルダーを形成しそうだな、と見れていることだ。

たかし
なるほど、そういう見方ができていることによって、すんなりと右肩でエントリーすることが可能になりますね!

先輩
損切りラインは頭の少し上になるから、それなりの損切り幅を許容しなければならないが、割と勝てるパターンだ。
なぜなら、多くの人がまだヘッドアンドショルダーだと気付く前から気付けているからだ。
先輩
さて、今度は右肩上がりのパターンだ。
もはや説明はいらないと思うが、ネックライン割れの時点ではまだ上昇トレンド中だ。

たかし
これではエントリーできませんね。

先輩
エントリーを考えるのは、押し安値を明確に割り、そこから戻してきた段階で十分だろうな。

ペナントやフラッグのエントリー

先輩
ペナントやフラッグ、またトライアングルなどはどうやってエントリーしていくべきか。
これらのエントリーは非常に難しいんだ。
オレ自身も「こうすべき!」と自信を持って言えるエントリーの仕方はない。
まあどれもメリットデメリットがあるが、3つほど紹介したいと思う。

たかし
よく出てくるチャートパターンだから、しっかり覚えよう!

もみ合いからブレイクしたらエントリー

先輩
まあ教科書では必ずといっていいほど、ブレイクしたら入りましょう、と書かれているわけだが、口で言うほど簡単じゃない。
先輩
これがペナントだが、まず何をもってブレイクとするのか、という問題がでてくるんだ。
赤いラインを引いているが、このラインを超えるような長いヒゲが出てきたりなんてのはよくあるからな。

たかし
ダマしというか、フライングする人も多いのかもしれませんね。

先輩
赤いラインの交差するところで終わるだろう、と思っててもそのままダラダラといつまでももみ合いが続くこともある。
最悪なのは、たしかに上にブレイクしたんだが、大して価格が伸びず、結局は逆行してくるパターンだな。

たかし
なぜそんな値動きになったりするんでしょう?
先輩
このような形になることも決して珍しくはない。
長期足が下降トレンドであった場合などは、このように長期足の勢いに巻き込まれてしまったりもするんだ。

たかし
なるほど、長期トレンドの存在か…
ブレイクすれば必ず大きく価格が伸びる、と考えるととても危険ですね。

もみ合い中にエントリー

先輩
もみ合いの下で買っておいて、どっちかにブレイクするまで待とう、という考えだ。

たかし
うまくいけばイメージ通りのエントリーとなりますし、リスクも少なそうですね?

先輩
ところがそう簡単な話でもないんだな。
まず、先ほども言った通りいつまでももみ合うパターンになった時、資金が拘束されて機会損失につながってしまうというデメリットがある。
そして、フラッグの場合はズルズル含み損が膨らんでいく点に注意しなければならない。

たかし
含み損が膨らんでいくとは??

先輩
うまいこと赤丸で買えたとしても、フラッグの形の性質上、右肩下がりになっていくから、含み損が増えていくことになるんだ。

たかし
そういう意味ですね。フラッグの角度がさらに急になったり、フラッグが長く続けば続くほど、より損失が増えますねこれは…

先輩
そして、最後にもっともリスクが高いのが、一気に逆方向にブレイクされてしまうことだ。
逆指値を置いてしっかり損切り準備をしていても、たまに一気に値を崩されて、想定よりかなり下の位置で損切りさせられるハメになった、なんてこともあるぞ。

たかし
そういうのが一番精神的にくるんですよね。

ブレイクのあとの押しや戻りを狙う

先輩
オレは手堅くブレイクを見てから、押しや戻りを狙うことにしている。

たかし
やはりそれが一番しっくりきそうですね。
先輩
まあ入れれば、の話ではあるがな。
押しや戻りを待っていても、まったく押しや戻りをつけずにそのまま行ってしまうこともよくあるからな。

たかし
悔しいけど、そう思ってはいけないところですね。

先輩
どんな手法も、そのデメリットを許容したうえで使わねばならん。
さて、このエントリーの考え方に戻るが、ぺナントやフラッグのもみ合いからブレイクした後、トレンドが終了せず再び反発を見せれば入っていく。
ただし、まだ上値余地があると思えればの話だ。

たかし
上昇余地とは、何を判断基準にすればいいんですか?

先輩
具体的に言うと、ペナントやフラッグのもみ合いからのブレイクが、エリオット波動で言うところの第5波であれば、もうサイクルは終了したと見て手出しはしないな。
また、上位の時間足からも上値余地があるのか判断する。

たかし
トレンドがどれだけ続いてきているかってことですね!

先輩
まあけっこう判断するのは難しいところの話なんだけどな…
ただ、こういった難しいエントリーの局面でも、トレンドが継続している限りはトレンドに沿う、という鉄則は崩すことはない。
逆に言えば、トレンドが終了すればすぐに撤退する、という姿勢がベースにあれば、そんなに間違ったエントリーにはならないはずなんだ。

たかし
やはりここでもダウ理論をベースに考えるべきなんですね!

テクニカル分析の基礎 チャートパターンまとめ

先輩
今回は主要なチャートパターンの具体的なエントリー方法や考え方について述べてきた。
オレの個人的な主観もかなり入った見方になっているかもしれないが、参考になっただろうか?

たかし
はい、先輩がどういうチャートの見方をしているのか、少し理解できたと思います!

先輩
他人がどんなことを考えてエントリーしてるのか
実はこの部分って成長途中のトレーダーにはものすごい価値の高い情報なんだ。
でも、なかなかそこは他人は教えてくれないものだし、聞きづらいところでもあるだろ?
なのでオレの講義ではなるべく提供していきたいと思ってるからな、聞き逃さないようにしろよ。

たかし
もちろんです!そこがむしろ一番聞きたい部分かもしれません。

先輩
さて、今回のポイントだが
いろいろイラストを使って説明してきたが、実は言ってることはほぼ同じだったんだ。

①あらゆるチャートパターンは形だけで考えず、ダウ理論や集団心理をふまえて考える

②必ず長期足のトレンド、また現在の価格が長期足のどの位置なのかを確認する
この2つだけだ!


たかし
そうですね!まあ理解してても実際に実行するのが難しいんですけどね。

先輩
ただ、これを意識しながらチャートパターンを見続ければ、必ずトレードの技術は上がっていく。
繰り返し繰り返し練習することで、分析の正確性も速さも上がっていくんだ。
そのレベルまできた時、間違いなくおまえは勝てるようになっているだろう。

【ひたすら対話を繰り返す そのうち相手の反応など容易に想像がつくだろう】

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