テクニカル分析

テクニカル分析の基礎⑧ 出来高と株価の見方

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先輩
テクニカルの基礎講座ももう⑧回目か、そろそろ語るネタも尽きてきたな。

たかし
え、もっといろいろ教えてくださいよー

先輩
いやー中級者向けの小ワザとかなら色々ネタもあるんだけどな、おまえじゃまだ教えてもムダだろうなと思ってな。

たかし
そういう意味ですか、どうせ僕じゃ理解できないですもんね。

先輩
まあそう拗ねるなって。
悔しければ必死で食らいついて這い上がってこい!
トレードは戦場だ!誰も助けてなんかくれないんだ!!

たかし
わかりました!さあ、今回は何の講義ですか!?

先輩
よし!今回は出来高について話していく。
出来高はかなりの数のトレーダーが重要視している指標だ。
その理由としては、出来高は隠すことができない数値であるからだ。

たかし
株、FXはやるべきかの講義で少し出てきた内容ですね!

先輩
例えば大口が1万株を買い集める時、どうやっても出来高を誤魔化すことはできない。
存在がバレないように、相場にインパクトを与えないように、100株を100回注文するかもしれない。
しかし、それでも100回の約定は出来高として、すべてのプレイヤーが確認することができるんだ。

たかし
市場外での取引は別として、ザラ場で取引が成立すれば必ず出来高として表示されるということですね。

先輩
そういうことだ。
1万株の取引きが約定した場合、そこには1万株の買いと売りの合意があった、という確かな事実が存在しているんだ。
この事実という要素が、不確かな事ばかりの相場の世界では重要視されることになる。

たかし
でも、実際は1人の大口だけでなく、数多くのプレイヤーが買ったり売ったりを繰り返して、様々な思惑の結果で取引は約定され、出来高となって表示されますよね?

先輩
そうだ。つまり、出来高だけを見ても見えてくるものは大して無いんだ。
出来高のどこに注目し何が見えてくるのか
今回はこれらについて述べていきたいと思う。

出来高と価格

先輩

・出来高を伴って価格が上昇→強い
・出来高を伴って価格が下落→弱い
・出来高を伴わず価格が上昇→弱い
・出来高を伴わず価格が下落→強い
まずは基本からだ。これはどの教材にもこんなことが書いてあると思うが、これをもうちょっと実践的に解説をすると
・上昇トレンドの時は、価格が上昇すれば出来高も大きくなる
・下降トレンドの時は、価格が下落すれば出来高も大きくなる
ということになる。

たかし
ふむふむ、出来高は価格とトレンドと合わせてみていくものなんですね。

先輩
うむ、もちろん絶対ということはないが、出来高とは現在のトレンドの方向を確認するツールの1つと考えればいい。
だから上昇トレンドの時に、価格が上がったのに出来高が少なかったりとか、大きな出来高をともなった押しが出てきたら
「おや?」
と思えばいい、ということになるわけだ。

たかし
出来高がサインを出していることもある、ということですね。

ブレイクアウトの判定として出来高を見る

先輩
ブレイクアウトの時は、大きな出来高を伴ってブレイクしていくのがセオリーだ。

たかし
強力なラインを突破するのには大きなエネルギーが必要だから、でしたね。

先輩
ブレイクアウト直前の局面というのは、売りも買いもバチバチにやり合うところだから、どっちかに決着がつくときというのは大量の損切り注文と追加エントリーで出来高は大きく膨らむはずだ。
そこで、価格だけ見たらブレイクアウトしているようでも、出来高が少なければ要注意となってくる。

たかし
ダマしのブレイクアウトということでしょうか?
先輩
ダマしのブレイクアウトは失望売りや狼狽売りが重なるので、一気に値が動きやすく、ブレイクアウトで乗ったトレーダーは大きな損失を抱えることになってしまうんだ。

たかし
売り方は大勝利ですね。

先輩
うむ、逆に、出来高を冷静に分析し、逆張りでエントリーしたトレーダーは、一瞬にして大きな利益を手にすることができるだろう。

チャートパターンの分析に出来高を見る

先輩
ここでまたチャートパターンの話になるぞ。
前回のチャートパターンの話では、出来高については触れなかったが、チャートパターンが完成するかどうかは、出来高の観点からも分析することが可能なんだ。

たかし
ちょっと待ってください。チャートパターンの講義のノートを1回復習させてください…

ネックラインでの出来高を見る

先輩
ったくしょうがねぇなぁ…
じゃあ軽く復習な。
先輩
これはダブルボトムだな。赤いラインがネックラインだ。
ネックラインを超えたところ(円で囲ったところ)が多くのトレーダーが注目をしている場所であり、またトレンドが転換する場所になるわけだ。
かなり重要な場所となり、ここを超えるにはかなりのエネルギー、すなわち出来高が必要になるはずだと考えられる。

たかし
ここではまだまだ売ってくるプレイヤーも多いとこですもんね。

先輩
セオリー通り出来高を伴ってネックラインを超えれば「これはトレンド転換だろうな」と考えればいいだろうし
出来高を伴ってなければ「なんかちょっと怪しいな…」と考えればいいわけだ。

たかし
なるほど、ダマしのブレイクアウトの話と原理は同じですね。

天井・底での出来高を確認する

先輩
これはヘッドアンドショルダーだな。
出来高に注目すると、AとCが多く、Bが少ないのがセオリーだと言われている。

たかし
左肩の部分と、ネックライン割れの部分ですね。

先輩
上昇トレンドの時は、価格が上昇すれば出来高も大きくなる。
下降トレンドの時は、価格が下落すれば出来高も大きくなる。
この理論が見事に当てはまっているチャートパターンとも言えるだろう。
つまり、本来上昇トレンドであれば、出来高はAとともにBも多くできるはずなんだ。

たかし
そうか、Bで出来高が少なかったのを見て、いち早く警戒することができるわけですね!

先輩
そういうことだ。Aよりも少ない出来高だったことで、敏感なトレーダー達は「ここが天井だ」と思ったかもしれないわけだな。
そして、Cでは大きい出来高を伴って下げているので下降トレンドだと判断される。
押し安値も割っているので、ほとんどのトレーダーが確信を持って下降トレンドに転換した、と感じている局面になるだろう。

たかし
出来高に注目することで、他のトレーダーより早く行動がとれるかもしれませんね。

先輩
このように、敏感なトレーダー達は価格の動きだけでなく、出来高やあらゆる要素から判断して、常に素早い判断を下していくんだ。
並みのトレーダー達より一歩も二歩も先に考え、行動する。
おまえが目指すべきレベルは、まさにこういう領域なんだぞ。

たかし
はい!出来高は価格よりも先にサインを出しているんですね!

出来高は価格に先行する

先輩
たしかに、出来高は価格に先行すると言われている。
つまり、まず最初は価格が動く前に出来高が先に増える、といった現象が起きる。
逆ウォッチ理論ってのがあってな、まあ百聞は一見にしかず、これを見てみろ。

楽天証券さんからお借りしました。

先輩
横軸が出来高、縦軸が株価だ。
aではまず先に出来高が増え、その後bのように株価が後から付いてくる形になる。
そして、eでは先に出来高が減少し、その後fで株価が後から付いてくる形になる。
このようにして半時計周りに、株価と出来高はサイクルを繰り返していく、という考え方だな。

たかし
なるほど、これはわかりやすいですね。でもこれも絶対ではないんですよね?

先輩
もちろんだ。全てがこの形に当てはまるわけではない。だが、出来高を理解する上で非常にわかりやすい理論だと思うので、ぜひこの理論をもとに実際のチャートで検証を行ってみてほしい。

価格帯別出来高で抵抗帯を調べる

先輩
価格帯別出来高はしっかり使ってるか?

たかし
いや、スマホのアプリだとついてなくて…

先輩
あー、けっこうツールとして表示できない証券会社も多いからな、おまえみたいに使ってない人はけっこう多いんだろうな。
でも、なかなか使えるツールだからな、PCからでもいいからチェックしてみることをおすすめするぞ。

先輩
ちなみにSBI証券の新しいスマホアプリではこのように標準搭載されているぞ。
これはデータセクションというマザーズの銘柄の日足チャートだ。
左端から横に伸びている黄色いグラフが価格帯別出来高だ。
これを見ると、どの価格帯で多くの出来高ができたのか、一目瞭然だろう?

たかし
ほんとですね!この銘柄でいえば、800円~920円あたりでしょうか。

先輩
そうだな。真ん中あたりの3本の長い黄色のグラフが800円~920円の出来高を表している。
3本の中でも、2本目のグラフが最も長くなっているのがわかるだろうか?
このように多くの出来高ができた価格帯、というのはいわゆる重い価格帯になるんだ。

たかし
多くの取引きがあった場所ですね。ここでポジションを取った人が多い、とも言えますね。

先輩
節目のライン、と同じように考えればいいんだが、重い価格帯に価格が近づいた時、その価格帯はサポ―トラインとなって、価格が反発されやすくなるんだ。
しかし、大きなエネルギーを伴ってブレイクされれば、今度はサポートラインがレジスタンスラインに変わるんだ。

たかし
この長い価格帯別出来高の上に価格があるか、それとも下にあるかが重要になってくるわけですね。

先輩
上の図の白い円で囲った部分に注目してみてくれ。
1つ目の白い円では、まずはじめに非常に強い陰線によって、この重い価格帯がブレイクされ、この価格帯がレジスタンスラインになっている。
2つ目の白い円では、数日経ってるにも関わらず、再びこの価格帯に価格がはじき返されている。
3つ目の白い円では、非常に強い陽線によって、ようやくこの価格帯をブレイクしているな。今度はこの価格帯がサポートラインに変わり、押してもこの価格帯まで来ると反発しているだろ?

たかし
おお、すごい!説明通りですね!

先輩
まあ説明通りのチャートを用意してきたからなw
もっともらしく説明してきておいてなんだが、こんな風にしてうまいこと機能する例はけっこう少ないんだよな。

たかし
ええ!?そうなんですか!?

先輩
色んなチャートで価格帯別出来高を見てみろ。
ほとんどがこのデータセクションのように使えそうな形になってないはずだ。
それぞれの価格帯でそれなりに出来高ができている形が多いだろ?

たかし
たしかにそうですねー、偏って出来高ができてるものって意外と少ないもんですねえ。
先輩
こんな風に、どの価格帯でもびっちりと出来高ができているとあまり参考にする意味もないのかなと思う。
極端に出来高ができたところ、こういうポイントを見つけ、そこでどのような動きが起きるのかを監視することが重要だろうな。
極端に出来高ができたところ=多くの人がエントリーしたところ
こういう考えのもと、プレイヤー達の集団心理を読み解いていくツールとして、価格帯別出来高を使ってみることをおすすめする。

テクニカル分析の基礎 出来高と株価の見方まとめ

先輩
出来高はトレンドの方向を確認するツールであり、出来高が価格に先行することもある。
また出来高から集団心理を読み取る。
今回はこういったことを説明してきた。

たかし
それだけを聞くと万能のツールのようにも思えてしまいますね。

先輩
まあ実際にそういう風に考え、最重要視するトレーダーも一定数いるかと思うぞ。
ただ、オレ個人としては、出来高はあくまで補助的なツールだと考えている。
エントリーをする判断はやはり価格が動いてからだ。出来高のみが動いたからといってエントリーすることはオレはない。

たかし
出来高だけを見て判断するのは早計だということですね。

先輩
まあ色々な人の考え方を調べてみろ。
出来高は奥が深いツールだと思うし、まだまだオレ自身も研究の余地があるなと実感している。
出来高に関する教材をいろいろ読んでみて、自分なりに納得する答えを探してみてくれ。

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