テクニカル分析

テクニカル分析の基礎④ 移動平均線の設定や使い方

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先輩
今回は、おそらくほとんどの人が使ってるであろう移動平均線について講義していくぞ。
ほとんどの人がチャート上に表示させているので、それなりに意識はされる指標だ。
ただ、単体でどうこう判断するものでもないし、短期の時間軸ではやっぱり参考程度のものだというのがオレの見解だ。
その理由と、その中でも注目すべき時などについて述べていきたいと思う。

たかし
けっこう重要視する人は多そうだけど、先輩は参考程度のものなんだ…

移動平均線とは

先輩
まずは基本をざっくりと説明する。
移動平均線=Moving Average
頭文字を取ってMAと呼ばれている。
日足の5MAなら、5日分の終値の平均値 25MAなら25日分の終値の平均値 ということになるわけだな。

たかし
僕は5、25、75を表示させてます。

先輩
短期・中期・長期の3本のMAをチャート上に表示させる場合が多く
日足では「5 10 25 75 200」
週足では「13 26 52」などの数値がよく使われているようだ。
これらの数値は自分で好きなように設定できるので、こだわりがある人は自分で変えて設定するといいぞ。

たかし
200日線もたまには表示させて確認してみよう!

移動平均線で何を見る?

先輩
さて、移動平均線を表示させる意味とはなんだろうか?

たかし
よく相場参加者の平均取得単価がわかる、と言われていますよね。

先輩
まあ、おおまかではあるがな。
移動平均線の1番のいいところはパっと見て価格の方向性がわかりやすいことだとオレは思っている。
移動平均線の上に価格があれば、強気相場である、と言えるし
また移動平均線が上を向いていれば、現在の相場は上昇トレンドにある、と言えるだろう。

たかし
そうですね、じっくり見る必要もなくわかりやすいですもんね。


先輩
上の図は日経平均の週足チャートだ。
緑の円で囲った部分は非常に強い上昇トレンドが出ているだろ。
短期・中期・長期・の順に移動平均線が並び、さらにすべての移動平均線が上向いているのがわかる。
この短・中・長の並びになった状態をパーフェクトオーダーといい、買いサインであると説明されることがよくある。

たかし
この期間はほんと強かったですよね。まさかここまで上がるとは…

先輩
このように、トレンドが非常に強く、かつ長く続く場合にはパーフェクトオーダーは有効なサインとなる。
ただし、これを短期チャートに当てはめると、すぐにトレンドが終了して大きくやられる、なんてことにもなりかねないんだ。
短期チャートでは、コロコロトレンドが変わり、移動平均線が上向いたり下向いたりするからな、なかなか移動平均線でエントリーを判断する、というのは現実的ではないだろうな。

たかし
パーフェクトオーダーを待ってからエントリーするようでは遅すぎる、ということですね。

先輩
そういうことだ。
移動平均線は終値が確定してから出来上がるものだ。
だからパーフェクトオーダーになり、かつ3本すべてが上向きになってからエントリーする、というのはすでにかなり価格が上がった状態からエントリーすることになるんだ。

ゴールデンクロスとデッドクロス

先輩
短期MAが中期MAをクロスして抜いた瞬間
上に抜いた時はゴールデンクロス 下に抜いた時はデッドクロス と言う。

たかし
移動平均線といえばゴールデンクロスがまず思い浮かぶぐらい有名ですね!


先輩
上の画像はここのところ方向がはっきりしない日経平均の日足チャートだ。
白丸のところがクロスしたポイントになる。クロスをエントリーの根拠とした場合、ちゃんと勝てるものだろうか?

たかし
んー1つ目の白丸のように、やはり長いトレンドが発生すれば、トレンドの初動をとらえるわけなので、かなり有効なエントリーになりそうですね。

先輩
ゴールデンクロスで入る、という事は
先ほどのパーフェクトオーダーの初動で入る事
になるので、パーフェクトオーダーよりも断然早いサインになる。
2つ目以降の白丸はどうだろうか?

たかし
パっと見は勝てそうにも見えますが…実際動いているチャートを目の前にしたらどうなんだろう…?

先輩
果たして現実的にどこでエントリーできるだろうか
という視点で見ると、なかなか難しい場面も多いだろ?

たかし
そうですね、検証する時はそういうところに気をつけなきゃいけませんね…

先輩
必ずしも、クロスしたポイントでエントリーできるわけではない
ここがゴールデンクロス、デッドクロスでエントリーすることの難しいところだろうな。
エントリーしようとしても置いて行かれてしまった、とか
エントリーしてもすぐ反転して戻ってきてしまった、とか
自分がポジションを取ったら、どんな風に感じるだろうか
という観点でたくさん検証を重ねてみることだ。

たかし
結局、ゴールデンクロス、デッドクロスによるエントリーは有効なんでしょうか?

先輩
かなり有名なエントリーサインであるゴールデンクロス、デッドクロスだが、1つ目の白丸のクロスのようにトレンドが強く出ていれば有効になりやすいだろう。
もちろんダマしになって逆行されるようなことも当然あるがな。
2つ目以降の白丸のようなレンジ相場でのクロスは、やはりレンジの真ん中あたりでのクロスになりやすく、有効になるとは言いにくいな。

たかし
なるほど、トレンド相場では有効でレンジ相場では微妙なんですね。

先輩
ゴールデンクロス、デッドクロスは使えるか使えないか?
この結論をすぐ求めるのではなく、常に自分の目線で検証をするクセをつけることだ!
どんな手法にもメリット、デメリットがあり、特にそのデメリットが享受できるかどうかはその人の性格次第になってくるんだ。
だから検証をして、「これは自分にピッタリな手法だ」「これは自分には耐えられそうもないな」
など試行錯誤して、自分の手法を作り上げるんだ!

たかし
そうですね!あとでクロスの検証やってみます!

移動平均線と価格の乖離率を見る


先輩
またまた日経平均の週足チャートだ。
価格が移動平均線からかなり離れた時
「さすがにこれは行き過ぎだろー」
と考えられて、逆張りを仕掛けてくる人もいるんだ。
上の白丸で囲ったところは、そういったポイントであると考えられる。

たかし
移動平均乖離率は、けっこう色んな証券会社やサイトで簡単に調べられますね!

先輩
価格は移動平均線に引き寄せられ、重なるとまた反発していく
という磁石みたいな性質があるんだ。
ただし、具体的に移動平均線から何%乖離したら反対売買が入るか、といった正解はないし、急な上昇トレンドの最中に反対売買で仕掛けるのは非常にリスクが伴うから注意するように。

たかし
トレンドに逆らう事はやっぱり危険ですね。

先輩
「けっこうMAから乖離したし、この辺で利確しておくか」
など、利確の目安にするぐらいで考えるのがよいかと思うぞ。
利確については利確の講義で詳しく行っているので、そちらも参考にしてほしいと思う。

移動平均線のパラメーターについて

たかし
最初に移動平均線のパラメーターは自由に設定してよい、という説明でしたけど、具体的にいくつに設定するべきなのでしょうか?

先輩
まず前提として、パラメーターに正解はないぞ。
一例として、オレは株の場合は日足や分足は5 25 75でよい。
週足は13 26 52 でよい、と考えているぞ。
理由としては、ほとんどの人がそうだからだ。
というよりか、ほとんどの証券会社のデフォルトの設定がそうなっているから、だな。
ほとんどの人が使っていれば、それだけ機能する確率も高いと考えるわけだ。

たかし
ふむふむ、特にいじらなくてもいいなら楽でいいかな。

先輩
ちなみにFXの場合は少し違う。
FXの場合は強く意識されているMAを手動で表示させておく、という答えになる。

たかし
どういう意味でしょう??

先輩
FXではいろんな時間軸のプレイヤーがいて、マルチタイムフレーム分析が必要だとこれまで述べてきただろ?
だから、基本的には色んな人が色んなポイントを意識しているわけだが…
あらゆる時間軸の人も共通して意識しているMAに注目することが大事になってくるんだ。

たかし
そんなMAがあるんですね!?

先輩
まあFXをやってないといまいちピンとこないかもしれんが、例えば24時間平均だ。
24時間平均であれば、1時間足チャートでは24MAになるし、4時間足では6MAになる。
このようにして、手動で移動平均線のパラメーターをあらかじめ設定するようにしているんだ。
以上がオレの移動平均線のパラメーターの設定の仕方になる。

たかし
FXの口座開いたら、今言ってたMAに設定してみよっと!

先輩
まあ、さっきも言ったが正解はないからな。
人によっては見やすい、見にくいなどもあるかと思うし、思い切って非表示にするのもいいのかなと思う。
あくまでも参考程度のものだから、自分が納得できるような表示をするように!

移動平均線を使った手法グランビルの法則とは

先輩
続いてはグランビルの法則について話したいと思う。

たかし
法則、なんていうといかにも勝てそうに聞こえますが、そんなことはないんでしょうね…

先輩
相場に聖杯は無い 忘れるんじゃないぞ。


先輩
上の図は、赤い曲線が移動平均線だ。
日足チャートで、赤線は25MAだと思ってくれ。
グランビルの法則では4つの買いポイントがあるとされている。

たかし
しっかりトレンドが転換したチャートですね!

先輩
買い① 下落していた価格が、勢いを伴って移動平均線を超えていくポイント
買い② 上向いた移動平均線の下に価格が潜り込むが、すぐに反転していくポイント
買い③ 上向いた移動平均線でサポートされ、再び価格が伸びていくポイント
買い④ 移動平均線は下向きだが、大きく乖離したところから反発していくポイント
ちなみに売りでは逆に考えればいいだけだからな。

たかし
たしか買いの②番と③番を狙っていくんでしたよね?

先輩
そうだ。飛びつき買いになりやすい買い①と、リスクが大きい買い④はやはりほとんどの教材で推奨されていないようだな。

たかし
特に④は逆張りでリスクが高いから、絶対ダメだと習った記憶があります。

先輩
そうだな。さっきの乖離率と同じ話だ。
さて、このグランビルの法則だが、実はオレが1番最初に覚えた手法なんだ。
多くの教材が買い②と買い③を推奨していて、「じゃあやってみるか」
と、ひたすらこれだけのやり方でエントリーを繰り返してきたんだ。
勝ったり負けたりしたんだが、結果はトータルでは余裕で負けたんだよな。

たかし
先輩でもそんな過去が…なぜ負けてしまったんでしょうか?

先輩
今振り返ると、当時は価格と25MAしか見ていなかったんだろうな。
もっと集団心理とか、大きなトレンドとか、見るべきポイントを様々見落としていたんだと思う。
また、エントリーした後に逆行された場合、どこで損切りするのかどこまで利益を引っ張るのか
そんな基本的なことすらしっかり定まっていなかったんだ。

たかし
やはり全てを見れてないと、トレードで勝つことは難しいんですね。

先輩
グランビルの法則にのっとって機械的にエントリーすれば、トータルでは勝てるだろう
などと考え、いろいろ考えなきゃいけないことを考えていなかったのさ。
「楽に勝ちたい」
おそらくそんな感情があったんだろう。
そんな甘い考えでは相場で勝てないのは当たりまえなんだ!

たかし
そういう経験談も、すごく勉強になります!

先輩
さて、もう一度同じ画像になるが

先輩
買い①の1波動で戻り高値を超えてトレンドが転換しているのに気付いただろうか?

たかし
あ、言われてみればそうですね!ダウ理論を見てませんでした。

先輩
これがあるから買い②のポイントで積極的に買っていけるわけだな。

たかし
エリオット波動の講義のチャートともそっくりですね!

先輩
さらに、今度は買い③のポイントで、MAの他に重要な節目があったとしたらどうだろうか?

たかし
格段に反発する信用度が増しますね!

先輩
そういうことだ。節目は水平ラインの講義をしっかり復習してくれ。
このようにして、グランビルの法則は他のテクニカル分析と合わせてうまく使っていくことが重要だ。
長期足はどうか?
トレンドは転換しているか?
節目はどこにあるか?
決して価格と移動平均線だけ見ているようでは気づけないことばかりだな。

たかし
ふむふむ、これまで学んできたことに加えて、グランビルの法則も機能しそうなポイントなら、かなり利のあるエントリーになりそうだ!

テクニカル分析の基礎 移動平均線の設定や使い方まとめ

先輩
では、最後に移動平均線についてまとめていきたいと思う。
・移動平均線は価格の方向性が一目でわかりやすい
・移動平均から大きく乖離したら、反対売買が入りやすいが、エントリーはリスク大
・ゴールデンクロス、デッドクロスは有効である時、そうでない時がある
・パラメーターは株はそのまま、FXは多くの人が意識しているポイントを手動で設定する
・グランビルの法則は、②番と③番を狙っていく
・ただし、グランビルの法則は単体で使うのではなく、ダウ理論やラインをベースに併用する

たかし
トレンド、節目と合わせて見るようにしよう!

テクニカル分析の基礎⑤ インジケーター を読む

雑談コーナー

先輩
グランビルの法則で知られる金融記者のジョセフグランビルは、かなりぶっ飛んだ人間だったみたいだぞ。

たかし
へえー、そうなんですか?

先輩
投資会議の席上で棺桶から飛び出したり、プールの水面を歩くように見せかけたりなど、かなりエンターテイナーだったみたいだな。
大地震を過去7回中6回まで予知しているとも言ってたらしい。

たかし
ほんとにヤバい人じゃないですか。もしかしてグランビルの法則って、全然信用できないんじゃ…?

先輩
さあな。
だが法則、という言葉は本人は使ったという記録はないみたいだな。
誰が法則、という言葉を日本に持ち込んだんだろうなあ。

たかし
たまたまなのか、黒い思惑があったのか…

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