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書評~生涯投資家(村上世彰)

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先輩
今回は生涯投資家(村上世彰 著)
を読んでみた。


たかし
時の人だった村上ファンドの村上氏の本ですね。
どんな内容なのでしょうか?

先輩
これは率直に言ってめちゃくちゃ面白かった。
投資をやってないとやや難しい内容のところもあると思うけど、投資家であれば絶対読むべき本だと思う。

たかし
評価も高評価がたくさんついていますし、レビューを見ても皆さん絶賛していますね。

村上氏が目指していたものとは

先輩
村上氏といえば、投資家で知らない人はいないだろうし、投資家ではなくてもある程度の年齢以上ならほとんどの人が知っているだろう。

たかし
「もの言う株主」としてかつてはテレビに映らない日はなかったぐらい見かけましたね。

先輩
世間では今でも、村上氏といえば悪者だという漠然としたイメージを持っている人も多いかと思う。

たかし
阪神タイガースが乗っ取られて村上タイガースになってしまう、みたいな話もありましたね。

先輩
村上氏は何を目指してファンドを作ったのか、それぞれのM&Aの案件にはどのような思いがあったのか。
もし、村上氏に対して漠然とした悪いイメージしかないのであれば、間違いなく読むべき本だと思う。

たかし
当時のメディアからはなかなか伝わってこなかった部分でしょうねー。

先輩
敵対的買収などとメディアでは呼ばれ、とにかく無理やりに経営権を乗っ取ろうとしているような印象を植え付けていたな、と思う。
でも、村上氏はただ愚直にコーポレートガバナンスを訴え続け、株式市場のあるべき姿を追い求めていたのだなと、この本を読むと思わされる。

たかし
コーポレートガバナンスは今では当たり前のように言われていることですが、当時はその言葉自体もあまり知られていませんでしたね。

上場企業のあるべき姿

先輩
この書籍では何度も何度も、コーポレートガバナンスの重要性と、上場企業のあるべき姿について主張がされている。

たかし
上場企業のあるべき姿?

先輩
上場するということは、その企業は透明で成長性の高い経営を行い、利益を株主のためにあげなければならない。
それが嫌であれば上場をやめ、プライベートカンパニーになるべきだ。
上場する意義が、信用やメンツ、慣習などといったものであるべきではない、というのが村上氏の基本的な考え方だ。

たかし
たしかに、上場企業は信用されるという側面はありますね。
本来は資金調達が上場の目的なのでしょうけど。

先輩
そういった資金調達の必要がまったくないような上場企業も、村上氏は問題視している。

たかし
現金をたくさん保有しているような企業ですね。

先輩
もちろん目的があって大量の現金を抱えているなら良いが、特に目的も理由もなく、大きな現金を抱え続けている企業は多いようだ。
しかも、経営者はそのこと自体を正確に把握していない、というケースも多々あるそうだ。
これは村上氏が実際に経営者達と会食をする際に聞いている生の声だそうだ。

たかし
大企業であればあるほど、全ての資金を管理するのは難しくなるんでしょうね。

先輩
だからこそコーポレートガバナンスが重要であり、株主が企業に対して有効な資金活用を促していくべきだということだ。
十分な剰余金は自社株買い増配などで有効活用すべきである。
もちろん従業員の給与を上げてもいいし、設備投資でもいい。
そうして資金が循環していくことにより、経済全体も活発になる。
これが村上氏の考える上場企業、経済のあるべき姿だ。

たかし
ここ数年、内部留保の話題が取り上げられるようになりましたが、ずいぶん前から村上氏は問題提起をしていたわけですね。

先輩
そうそう、トリクルダウンの話なんかもアベノミクスが始まってからようやく浸透してきたけど、遥か前から村上氏はコーポレートガバナンスの重要性を主張し、日本に浸透させる努力をしていたんだよな。
内部留保課税なんかに対する考えもこの書籍で触れていたので、興味のある人はぜひ読んでもらいたいと思う。

村上氏騒動の舞台裏とは?

先輩
コーポレートガバナンスの話は、投資をしていない人にとってはやや理解しにくい部分もあるかもしれない。
だがそういった部分の話を抜きにしても、ドキュメンタリーな部分の内容が非常に面白い。
実際に村上氏と財界の大物達とのやり取りはとても生々しく、面白い。

たかし
あの当時の村上氏は、多くの人達とのつながりがあったでしょうね。

先輩
とにかく1日に何回も会食するようなスケジュールだったようだ。
料理を口にしないのも失礼なので、1回1回全て食べたそうだ。
会食が終わると、食べたものを吐いてまた次の会食へ。
そんな毎日をおくっていたらしい。

たかし
凄まじいですね。

先輩
様々なM&Aの舞台裏には様々なやり取りが存在していた。
個人的にはイトーヨーカドーの伊藤会長を激怒させた話や、タイガース買収時の星野監督とのやり取りなんかが興味深かったかな。
とにかく、こういった生のやり取りが見れるだけでも価値のある本かなと思うw

革命家の没落

先輩
村上氏が連日メディアに取り上げられていた頃、当時学生だったオレはかなり影響を受けたんだろうと思う。
村上氏やホリエモンは、既得権益層に真っ向から勝負し、ものすごいことが起きているんだ、と当時は毎日ワクワクしていたもんだ。
その後、本格的に株式市場の世界に飛び込む1つのきっかけになったことは間違いない。
ま、そういった個人的感情を抜きにしても面白い内容だと思う。

たかし
結局はニッポン放送の株をめぐって、インサイダー取引で有罪になったんですよね。

先輩
そうだな、ニッポン放送の件は当然この書籍にも詳しく内容が書かれている。
どういった行為がインサイダー取引にあたると司法で判断されたのか、そして実際にどんなやり取りが存在していたのかも書かれている。
果たしてあの司法判断は妥当なものだったのか、という観点でもそれぞれ考えてみてはいかがだろうか?

たかし
「生涯投資家」はアマゾンAudible(オーディブル)の読み聞かせでも視聴可能ですので、ぜひご覧ください。


先輩
オーディブルでは約8時間半の長さで、しっかりと読みごたえのあるものになっているぞ。

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